以前、非生産的な時間を生産的な時間に変えるため、同時進行の技術を提案しましたが、平時は作業効率や生産性の面からも一度に一つの処理に集中する「シングルタスク」が基本です。

 

 

コンピューターのように、エクセルを開いた状態にしながら、ネットで調べ物をしたり、メールを受信したりと、

 

 

質を維持したまま一度に複数の処理をこなすこと(マルチタスク)ができれば一番いいのですが、人間の場合、それは余程特殊な訓練を積まない限り無理な芸当でしょう。

 

 

大抵の場合、たとえ自分はやっていると思っていても単に交互にやっているだけです。

 

 

忙しい時というのは同時に幾つもの仕事が舞い込むものですし、同時に複数の処理を進めた方が早く片付くように見えたりもするでしょうが、一度に複数の処理をこなそうとするよりも一度に一つの処理に集中した方が確実に作業効率も生産性も高まります。

 

 

眼の前の事象を簡素化し、一つの処理に集中した方が集中も維持でき、少ない労力で生産性を高めることができるのです。

 

 

ただ、誤解して頂きたくないのは、別にその仕事を最初から終わるまで一気にやってしまう必要はないということです。

 

 

ビジネスである以上、クライアントやお客様の都合で進行を止めたり、手順はいくらでも変わります。

 

 

僕が言いたいのは、それぞれの仕事のそれぞれのパートでは仕事を簡素化し集中するだけだということです。

 

 

そこで、一度に一つの処理に集中するシングルタスクのためのステップを挙げてみましょう。

 

 

1      あなたの目的に照らし優先順位をつける

 

複数の仕事を同時に手掛けるのではなく、

優先度の高い仕事から順番につぶしていきます。

 

 

別名8020の法則とも言われる

パレートの法則を御存知でしょうか。

これは会社全体80%の売上を

上位20%のスタッフで作っている、

全税収入の80%を

上位20%の人や法人が負担している、といった

 

 

全体を構成するうちの20%が、

全体の80%を構成するという経験則です。

 

 

あなた自身も仕事を振り返ってみれば、

80%の成果を生み出す

20%の仕事というものはないでしょうか。

 

 

決して下位80%の仕事が無価値なわけではありませんが

同時に色んなことを手がけるくらいなら

 

 

上位20%の仕事を優先し、

一つずつ集中した方が大きな成果を得られる筈です。

 

 

2      机の上の書類もひとつのタスクに限る

 

一度に一つの処理に集中するには、

物理的にも目の前から余計なものを取り除く必要があります。

 

 

目の前が散らかっていると、

思考もそれにつられて散らかってしまいます。

 

 

目の前に色んな仕事を放置しておくと

新しい仕事を気にしてその都度中途半端に手を出してしまい、

或いは、手を出さなくても集中を削がれて

余計に全体の作業効率や生産性を落としてしまいます。

   

  

まず、机の上の書類もひとつのタスクにすることです。

そうすることで持てる集中力も最大限発揮できる筈です。

  

  

3      何があってもただただ集中する

 

   特に繁忙期は全方位から仕事が入ってきますが、

   横から入って来た仕事は

   ひとまず付箋にでも書きこんで貼り付け、

   今は眼の前のタスクに集中することです。

    

 

   ひとつのタスクを達成するごとに

   付箋に書きつけたタスクに立ち戻ればいいのです。

 

 

   完全に目の前のタスクにのめり込み、

   単なる集中状態ではなく、

   フローやゾーンとも言える状態になれば

 

 

  そのタスクから深い楽しみや喜びを得ることができ

  生産性は飛躍的に上がるでしょう。

 

 

シングルタスクのためのステップは以上です。

 

 

優先順位をつけて思考をシンプルにした後、作業スペースをシンプルにすれば、あとは集中力するだけです。焦る必要はありません。タスクは一つずつ片付ければいいのです。

 

 

マルチタスクは単純な事象を複雑化させ、シングルタスクは複雑な事象を単純化させる傾向があります。

 

 

生産性を高める鍵は複雑な事象を単純化させ、その本質を読み取ることにこそあります。

 

 

マルチタスクを捨て、あなたにとって大切なその本質に集中してすべてのエネルギーを注ぎ込むことです。